ドーナツたべたい

アラフォー腐女子の美容や音楽

ライブチャット全盛期、チャットレディをしていた女。

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2004年ごろチャトレをしていたインターネット老人による昔話。
あの頃ITバブル絶頂で、ネットならなんでも金になったらしい。
もっと頑張ってれば私にも違った未来があったかもなあ。
ま、ありもしないもしも話だけどな。

チャットレディ、歴史の先駆け『ガールズオンエアー』

2002年に誕生したガールズオンエアーというライブチャットは業界の草分けである。
ノンアダルト系でありながら当時爆発的人気を誇り文字通り一時代を築いた。2008年閉鎖。
自分がチャトレしていたのにも関わらず、ガールズオンエアーという名称が脳内から完全に消し飛んでいたので、記憶を辿るのに苦労した。
そういや当時はチャットレディとか言わなかったな。

チャトレをはじめたきっかけ

ネット広告か何かを見て、誰にも相談せず自ら志願し気軽に登録した。
学生をおわってバイトとして働いていた時でぼんやり金が欲しかったのと、若い頃は今より更に承認欲求の塊だったので評価されたかった。
容姿に自信がないわけではない、しかし特別美人でもない。
そういう自分がどれくらいやれるか試してみたい気持ちもあった。


初期投資・環境

実家の七畳半の自室、自分のPC、ADSL回線で。
滅法機械に弱いのだが、なんとかネットでロジクールwebカメラを購入し、デスクトップパソコンのモニタの上に設置した。
ライブチャット時の背景の為に(リアルな部屋内が映されないように)天井からギャルでもないのにゼブラ柄の大きい布を吊るす。
報酬は地方銀行の口座に設定。
ログインし、ガラケーのクソ画素数の自撮りをサムネに登録する。

家族と一緒に住んでんのによくやってたなあと思う。
というかちゃんと色々調べて行動してえらい。

 

ライブチャットという大海で揉まれた日々

システム、試行錯誤

生放送の動画配信に対して、今と違ってテキストチャットでやりとりしていた。

回線が弱いからカクついてるのは当たり前。

音声も同時に配信できたが、私は基本オフにしてチャットを活用。

タイピングに自信がなく、それが図らずも時間稼ぎになっていた。画面の向こうの男性はさぞかしやきもきしただろうな。

基本パーティーチャットと呼ばれる場所で複数の男性に閲覧され交流するが、ツーショットで二人きりになれる。ツーショットは男性の金銭的負担が大きい。
待機画面で人気の女の子はいつ見てもツーショット中になっていて、稼いでんだろうな~、とうらやましく思ったものだ。
ノンアダルトでもやはりサムネが胸の谷間、生足とか色っぽい子は客が大勢ついているようだったが、私はそこんとこ自信が全くないので真似はできなかった。

サムネは盛れた自撮りを頻繁に変更、透明感残る社会人一年生というカテゴリ分類されるよう心掛けた。

私がチャトレで気を付けていたのは話をよくきき、笑顔でいること。顔が笑顔で固定されるほど笑顔だった。

これはとてもいいことだ、何の職業でも。

人間として笑顔でいる方が絶対に得をすることを私は知っている。


メリット

  • 金。それに尽きる。

デメリット

  • モチベーションの保つこと。チャットレディは演じている自分だったので緊張し疲れる。気合を入れないとログインする気になれないのだ。
  • 他の女の子との差別化。選ばれる女像を模索するには若すぎた。
  • 男性の情報を覚えること。これが大変。常連の人の情報はメモして覚えたが、時々間違ったりした。

利用してくれた男性の傾向

お金をそれなりに持っている30から40代独身の男性。
自己申告なのではったりだと思うが、システムエンジニアや会社役員など。
仕事に疲れていて話を聞いてほしい人が多かった印象。
質問やリクエストなどの無理強いはあまりなかった。
またツーショットに割と入れる感じはあった。

こちらからツーショットに誘ったことは一回もなかったが、ツーショットで話したい男性はエロ目的ではないように感じた。ただ他者に邪魔されずに二人きりで話したいようだった。結構話が長くなって「時間大丈夫ですか?」とこちらから男性の財布を気遣うこともあったが、大抵「ありがとう、大丈夫」とか言われていた。こちらがありがたいが。

しかしエロ的なことはびっくりするくらい本当になかったな。

「カメラに向かってキスして」くらいだった。

そういう仕事だと思っていたので嫌悪感はなかったが人によるだろう。

やめた経緯、稼いだ金額

やめますね、なんて常連の方に報告はしなかった。
だんだんログインしなくなり最後はフェイドアウトに近い。
まあ、常連という常連もいないわけで、そんなチャットレディは私のほかにも大勢いたはずだ。
やっていた期間はわずかに三か月ほどで、キャバ嬢入店体験みたいなものだった。
理由は、めでたくブラック企業契約社員になり仕事が忙しくなったのが大きいが、本当のところ、割がいい仕事なのに本気になれなかった。
何事にも本気で取り組めないのは当時から変わっていない。
振り込まれた金額は総額で5万ほど。
それでも労力に対してたくさんもらえたという実感があった。

チャットレディ時代を振り返って

顔出ししてネットで男性とおしゃべりという一見いかがわしさ満載のチェトレの思い出だが、実は未だに何の気負いもない。
むしろめちゃくちゃ面白いポジティブな話として私の脳みそに残っている。
それはノンアダルト系だったからおおっぴらにできるというのもあるが、私にとっては成功体験だったからだ。
時給ではなく完全歩合で、コンビニのバイトより『私というオンリーワン』が求められている実感が気持ちよかった。
だからこれからチャットレディをはじめたいお嬢さんがいるなら、頑張れよっていってやりたい。