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【ツイッター】愚痴垢の生態まとめ【人気漫画アンチ】

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人気少年漫画アンチとして3週間ツイッターアカウントを開設した超個人的な記録。

 

自己紹介・きっかけ

アラフォー腐女子
好物は諸行無常
昔は作文で二次創作もしていたが最近はめっきりその気も起きない。

2020年12月ハマっていた人気漫画の最終巻発売をきっかけにして、勝手に公式との解釈違いを起こし、生まれて初めてファンからアンチに転換。

これまでどのジャンルでも原作至上主義として作者を神と崇めてきたが、最終話の内容に耐えられず最終巻発売の3日後にツイッターで愚痴用アカウントを開設。

推しを慕う気持ちと反比例する公式への侮蔑のジレンマに身を焼き、壁打ちを始める。

作品自体の全面的批判推奨ではないが、結果として作者を尊敬できなくなったので結局同じ穴のむじなである。

 

愚痴垢でつながる人々

最初は延々と嘆きを吐き出すだけであったが、そのうち同じ気持ちの人からいくつかのいいねやRTをもらう。

まず価値のないアカウントに反応があることに驚いた。

ここ数年人気ジャンルに縁がなかったのだ、その圧倒的母数の恩恵に驚く。

分母が大きいとアンチの数も必然的に多くなるのだろう。

他人様の愚痴垢からフォローされることで、同じ傷を負った同志と痛みを分かち合いたいという心が芽生え、孤独な壁打ちから段々と相互フォローの関係ができて、それはどの愚痴垢にとってもそう大差ないようだった。

ばらばらに置いてあるだけの点が線となり、次第に輪になっていくのを感じた。

字書き、絵描き、腐、夢。また愚痴専門垢と、反対に愚痴垢と本垢を分けず発信する人、とにかくなんでも関係なくいろんな人々が混ざり合う。
その中でも気持ちが合う人、そうでない人が少しずつ透けて見えてくるのは、やはりSNSのSNSたる所以だ。

愚痴垢の方が本垢より断然気軽に交流した。

『同じ作品を愛し後に絶望した』というだけで、他はほとんど無条件に強い結びつきを感じている。

 

愚痴垢の役割

まず大半を占めているのが愚痴垢にいる誰もが、「こんな風に成りたくなかった。作品を心から愛していた。推しをまだ愛していてとてもつらい。」という状況。
それをベースにしてタイプは4つに分けられるだろう。

癒し

悲しんでいる。

洋画によく見るグループカウンセリングに近い。

つらい気持ちを吐露することで傷を舐め合う。

本垢では作品について思うように発言できない境遇の人が多い。

考察

作品の本質を独自に考察し、どこがいけなかったか大きな視点で捉える。

冷静な俯瞰によるそれは高尚な字書き様たちの見解が多く、考えの浅いものに噛み砕いた新しい境地を分け与え、そうしてまた崇められていく。

自己顕示欲・承認欲求

大喜利

どのくらいうまいことを言えるか競争している。

誰にでも理解しやすい比喩表現で的確な指摘をすることでいいねとRT数を稼いでいる。

愚痴垢で生活が板について根を張っていることが多い。

怒っている。

作品の端から端まで悉く貶すツイート。

関係ない部分までほじくり返すような意地汚さ、屁理屈。

気分が悪くなるいじめのような幼稚さ。

ただ、そうせずにはいられないほど傷ついているとも考えられるので一概に悪とも言えない。

一時的な全否定でも後から、「あれは言いすぎてしまったな」と思えればいい気もする。

愚痴垢の活動・特徴

  • 自分は公式の何が気にいらなかったか、定期的にツイート。
    この部分は根本的には変わらずまた愚痴垢でのアイデンティティであるので同じようなツイートを週何回か再放送することにより効率的に同志と結びつくことができる。スタンド使いが引かれあうように。
  • フォロー先またフォロー外への愚痴ツイートいいねとRT。
    特に賛同した場合リプライ。
  • 投げられた愚痴マシュマロへの返事。
    総じて皆とても真摯な受け答えから、愚痴垢の中の人が礼儀をわきまえた大人であると感じる。
  • 新情報に対してのこき下ろし。
    完結した作品であることもあってかアンチにとって公式が放つ新情報は貴重なエサであり、どんな小さいネタでもまるで水を得た魚のように食いつく。
  • また、神絵師発信の推しの絵など愚痴に関係ないツイートへのいいねやRTなどは、優先的には行っていないようだ。
  • 別にファンと揉めたいわけでも、アンチの見解を世に広めたいわけででもないため、検索除けを施し解読しづらいツイートで撹乱していることが多い。

 

まとめ・それから

時間が経つにつれて言いたいことが萎んでいく。

人間はそんなに長時間キレることはできないのだ。

またそれは加齢によるところも大きいだろう。

嘆くだけ嘆いて3週間、それなりに落ち着いたと言ってよかった。

私はもう原作の単行本は開く気にもなれず、他の愚痴垢のツイートを眺めて時々いいねするくらいになって暫くしたころアカウント削除に至った。

愚痴垢はやはり、強い酒しか置かない場末の酒場だ。酒が弱いものの長居は体に毒と感じる。

内心、四十を前にして少年漫画のアンチをやるなんて最初は恥ずかしかった。

いかる前に「そうなんだ、じゃあいいや」と興味をなくしてしまいたかったがそうもいかず、どうしてもやりきれない思いを吐き出す場所をもとめた。
今となっては『裏切られた』と感じるほど愛を持ってのめり込んだことをうれしく思う。
何事も経験だ。


2020年で全て終りにしよう、このジャンルを去ろうと腹を決めたが、1月現在いまだ推しに後ろ髪を引かれている。

ただ、それも悪くない。

自分を縛ることなく、趣味くらいは好きなだけ続けることにする。